いかなる研究、学問にも大前提というものがある。
常識って言ったほうが、しっくりくるかな。
でもさ、あえて問おう。
その常識は本当に正しいと言えるかな?
歴史の真実に迫りたくなった時。歴史を司る、学者たちの言い分に疑問を感じた時。
そんなときは、『オーパーツ大全 失われた文明の遺産』がオススメやで。
魅力① カラフルなカラー写真
この本では、オーパーツと呼ばれる数々のブツを紹介してる。やねんけども・・・。
まず、オーパーツとは何か?
ときには、まったく想像もしなかったような遺物に出くわすこともある。そのような遺物は「場違いの加工品(out of Place Artifacts)」、略して「オーパーツ」と呼ばれている。
『オーパーツ大全 失われた文明の遺産』p39より
要はオーパーツ=説明のつかない品々…ってことよ。
ナスカの地上絵もオーパーツやな。
でもさ。
いくらオーパーツの話をしてても、実物写真がなかったらイメージって湧きにくいやん?
で、素晴らしいことにカラーの写真がところどころ載ってるんよ。
おかげで、本文中に取り上げられてるオーパーツがどんなものかがイメージしやすい。
当然、写真集じゃないから、いっぱいあるわけじゃないけどね。
魅力② どこに遺物が保管されてるかを書いてる
この本の主張は、人によっては目が飛び出るぐらいビックリすると思う。
下手すると、狂人扱いを受けるで。
ハッキリ言うとな。
野原は、著者の意見に30%は納得はしてない。
それでも紹介したのは、「ありえない」と切り捨てるのがナンセンスなもんばっか紹介されてるから。
個人のコレクターが持ってる遺物もあるんやけど、有名な博物館もオーパーツ疑惑のある遺物を持ってたりする。
大英博物館とか。
どんな遺物であれ、
「○○さんが持ってる」
「○○博物館にある」
こーいう風に、どこにあるかを明記されてるんよ。
ということは、この本を読んだ後に「著者の主張が正しいか否か」を自分で調べられるってこと。
ただの狂気に蝕まれた人間の妄言か、そうじゃないのか。読んだ後に考えるのも、また一興。
魅力③ 展示会を開催するまでの出来事から分かる、一つの答え
二人の著者は、2001年にオーストリアのウィーンで「未解明の謎」展を開催してん。
具体的には、オーパーツを展示した展示会やったんやとさ。
で、この本のなかでこう書かれてるねんな。
「いろいろ大変でした。(意訳)」
いやな、「イベントを主催してるんやから、大変なのは当然の話じゃね?」って思うかもしれん。
確かに、それ自体は当たり前。
ただ、その辺の人間が思い浮かべる大変とは質が違う。
「一年半かけて、展示会のために準備しました。
準備した全てがパアになりました。
それでも展示会を開きたいから、一から準備しなおします。同じ失敗を犯さないために、手間暇かけて頑張りました。
追加でもう一年かかりましたが、無事に展示会を開催できました。(意訳)」
ざっくりした大筋を書いたんやけど、どうかな?
自分ならやれそう?
「YES」って答えられる人間、世の中にどれくらいおるんやろなあ・・・。
なんで「未解明の謎」展を開催するためだけに、大変な思いをしないといけんかったのか。
その理由こそが、学問の限界を表すものでもあったんよな。
歴史を探ろうとする人たちは、一体どんな罠にハマったんか。
こればかりは、読んで確かめることをお勧めするで。
読むべき人
- 常識から外れた歴史の見方に興味ある人
- 歴史が大好きな人
- 学問の構造について考えてみたい人
野原的には、全員に読んでほしい。
いい意味で、世界の見え方が変わるよ。
読まないほうがいい人
- 本読むのが苦痛な人
- 歴史に興味ない人
- 常識に縛られていたいドMな人
やっぱ人間って、興味ないことは苦痛でしかないからなあ。それに限る。
まとめ
歴史の当たり前を破壊したい。
そんな衝動に駆られた時にお勧めの一冊。
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